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2022.03.10 3Dホログラム コラム

3Dホログラムの仕組みは?疑似ホログラムとの違いや立体的に見える理由を解説

近年、展示会や商業施設、イベント演出などで「3Dホログラム」と呼ばれる映像表現を目にする機会が増えています。

空中に人物や商品が浮かび上がって見えるその光景に、「どういう仕組みなのか?」「本当に何もない空間に映像を投影しているのか?」と疑問を持った方も多いのではないでしょうか。

実は「3Dホログラム」という言葉は特定の技術を指す厳密な名称ではありません。

本来の意味でのホログラム(ホログラフィ)と、反射や残像といった視覚効果を利用した「擬似ホログラム」表現が、同じ呼び方で使われていることが多くあるのが現状です。

 

本記事では、混同されやすい「3Dホログラム」と「疑似ホログラム」装置である当社の3DCGホログラムの仕組みについてそれぞれ解説します。

 

 

 

結論:3Dホログラムの仕組みは大きく2系統(本来のホログラムと擬似ホログラム)

数々の映画やアニメで描かれてきた、立体映像との対話(画像はイメージです)
数々の映画やアニメで描かれてきた、立体映像との対話(画像はイメージです)

一般的に「3Dホログラム」と呼称される表現は、一つの技術を指しているとは限りません。

映像コンテンツにおける「ホログラム」として考えた場合、映画やアニメなどで見かけるような「何もない空間に」人物などの立体映像がボウッと浮かび上がる状況を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

「ホログラム」とは「立体像を記録したもの」のことで、まさに上記のイメージに近いものを実現してはいますが、現在ホログラムを用いた映像コンテンツとして取り上げられるものには、透明な板などに立体感のある映像を投影して空中に像が浮かんでいるように見せる「擬似ホログラム」が多数存在します。

この混同を避けるために、一般的に「3Dホログラム」と呼称されるコンテンツは大きく以下のように区別することができます。

 

■本来のホログラム(ホログラフィ)

光の「干渉」と「回折」を利用し、物体から来た光の情報(奥行き情報を含む)を記録・再生する技術。

■擬似ホログラム(ホログラフィックディスプレイ)

透明板への反射・透過(ペッパーズゴースト)や、残像(回転LED)などの視覚効果を利用し、立体に“見える体験”を作る技術。

展示会や商業施設で「空中に映像が浮いている」ように見える演出の多くは、こちらに分類されます。

 

なお、当社の3DCGホログラムディスプレイは、後者の擬似ホログラムに分類されます。仕組みの違いが分かると、設置環境や目的に合う方式を選びやすくなります。

次章ではホログラムの原理のポイントを押さえたうえで、擬似ホログラムの仕組みや特徴、運用上の注意点など整理していきます。

 

本来のホログラム(ホログラフィ)の仕組みとは

紙幣やカードで見かけるホログラムの例(画像はイメージです)
紙幣やカードで見かけるホログラムの例(画像はイメージです)

本来のホログラム(ホログラフィ)とは、光の干渉と回折を使って、立体画像を記録・再生する方法です。レーザーのような“光の波のタイミングが揃った光”を扱うことで、奥行きを含む情報を記録できる点が特徴です。

ここでは基本原理を、ポイントを絞って説明します。

 

1) 記録:参照光と物体光を重ねて「干渉縞」を記録する

ホログラフィでは、レーザー光を分けて

  • 物体に当てて散乱した光(物体光)
  • 基準となる光(参照光)

を作り、両者を同じ面に入射させます。

すると2つの光が干渉して、明暗のパターン(干渉縞)が生じます。この干渉縞をフィルムや記録媒体に保存したものがホログラムです。

 

2) 再生:干渉縞に光を当てると、回折で波面が再現される

記録した干渉縞に、参照光と同等の条件で光を当てると、干渉縞が回折格子のように働き、元の物体光と同じ“波面”が再現されます。

観察者はその波面を受け取るため、平面の写真とは異なり、視点を変えると見え方が変化する「立体像」として知覚されます。

 

3) 紙幣やカードのホログラムが“偽造防止”に使われる理由

新一万円札の表側には従来の紙幣と同じように肖像画が描かれるとともに、ホログラムで表現された肖像が新たに導入されました。

紙幣を傾けると、その動きに合わせてホログラムの肖像の顔の向きも変わります。

3次元の情報が記録された「ホログラム」は、まるでその部分に奥行きがある立体の像が埋め込まれているかのように見えますが、この効果はコピー機などで簡単に複製することができません。そのため、紙幣やクレジットカード類では偽造防止の目的でホログラムを使用しています。

 

擬似ホログラムの代表:ペッパーズゴースト」の仕組み

ペッパーズゴーストのイメージイラスト(画像のイメージです)

 

当社が取り扱う「3DCGホログラムディスプレイ」は、「ペッパーズゴースト」という古くから存在する技術を利用し、最新の映像技術と特殊なコーティングガラス(ミラーガラス)によって不思議な「擬似ホログラム」表現を行うディスプレイ装置です。

 

ミラーガラス(マジックミラー)は「反射」と「透過」を同時に起こす

ミラーガラスは鏡(ミラー)とガラスの性質を合わせもったものです。商業施設の従業員入口などでこちら側からは鏡に見えるのに、反対側からはガラスのように透ける窓がありますが、それがミラーガラスです。(※マジックミラーとも呼ばれています)

鏡に像が映って見えるのは、物体に当たった光が鏡面で反射しそれを目が捉えるからです。ガラスは鏡とは異なり、光をほとんど反射せずに通すので、ガラスの向こうが透けて見えます。

これに対してミラーガラスは両方の性質を持っているので、入ってきた光の一部を反射し、残りを通します。これを応用し、ミラーガラスに映る「鏡像」とミラーガラスの奥に透けて見える「そこに実在する空間や物体」を重ねて見せた視覚トリックが「ペッパーズゴースト」です。

19世紀の劇場で、現れては消える幽霊を表現するために用いられ話題となったこのトリックは、特許を取得したペッパーという人物の名前から「ペッパーズゴースト」と名付けられました。3DCGホログラムディスプレイに限らず、お化け屋敷などのアトラクションやアート作品、ステージ演出などで今も体験することができます。

 

3DCGホログラム(擬似ホログラム)ディスプレイで映像が立体的に見える仕組み

当社が提供する3DCGホログラムディスプレイは、基本的に次の3要素で構成されます。

  • ① 高輝度・高精細モニター
  • ② ミラーガラス
  • ③ 展示空間

(筐体によっては、スピーカーや照明を内蔵するタイプもあります)

3DCGホログラムディスプレイについてはこちら>>

 

1面タイプの筐体イメージ(構造を見せるため側面の壁をなくした状態)
1面タイプの筐体イメージ(構造を見せるため側面の壁をなくした状態)

 

実は筐体手前の開口部に斜めのガラス板が設置してあり、現れては消える文字やヘッドフォンはガラス面に投影された映像。筐体内のスマートフォン(実物)と映像が重なることで、スマートフォンからヘッドフォンが飛び出すという実際にはありえない状況を演出している。

 

以下、代表例として「スマートフォン(実物)+映像(ヘッドフォンが飛び出す)」のように、実物と映像を重ねるケースで解説します。

 

① 高輝度・高精細モニター:映像を“見せたい部分だけ”描くのが基本

筐体の上部(または見えにくい位置)に設置されたモニターが、ミラーガラスへ投影する映像を再生します。

擬似ホログラムでは、映像内の「明るい部分」が反射像として見えやすく、「黒に近い部分」は透過して“存在しない”ように見えやすい特性があります。

そのため、背景は黒に寄せ、主役(商品・3DCG・テキスト)を明るく設計するのが基本です。

 

② ミラーガラス:45度で設置し、反射像と実空間を合成する

ミラーガラスは、モニターに対して45度の角度で取り付けられます。

  • 明るい部分 → 反射してガラス面に映り込む
  • 黒に近い部分 → 透過し、筐体奥(展示空間)が透けて見える

この「反射と透過の同居」によって、映像が空中に存在しているように感じられます。

※筐体には、前面から見る「1面タイプ」に加え、ガラスをピラミッド状に配置して側面からも楽しめる「3面タイプ」もあります。

 

③ 展示空間:実物と3DCGを重ねて「ありえない状況」を作れる

ガラスの奥の展示空間には、実在の物体(製品、パッケージ、ジオラマなど)を設置できます。

これにより、商品から何かが飛び出す/製品の内部構造が透けて見える/ジオラマ内を生物が動き回る、といった演出が可能になります。

もちろん、実物を置かずに「映像が浮遊しているようす」だけを見せる構成も可能です。

 

「黒が透明に見える」=重要ポイント

ホログラムディスプレイでの映像制作では、映像上の「黒い部分が透明に見える」ことが大きな特徴です。

これにより、3DCGモデルが筐体内の空間に浮遊しているように見えます。

一方で注意点もあります。

  • 見せたい3DCG(または実物)が黒系だと、表示時に「透明化して薄く見える」ことがある
  • 画面を文字やベタ面で埋めると、奥行き(透け感)が失われ、浮遊感が弱まる

そのため、黒い製品を扱う場合は色味を少し明るくする、質感を調整する等の工夫が有効です。

 

回転するLEDディスプレイ(バーサライタ―)の仕組み

ペッパーズゴーストの他に、扇風機の羽根のように回転するLEDディスプレイを使って、空中にものが浮かんでいるように見せる「バーサライタ―」といったディスプレイもあります。

こちらは、高速で回転する羽根につけられたLED光の残像が面状に広がり、ディスプレイのように映像を表示するものです。(※動画はバーサライタ―と同じ仕組みの「3DPhantom」という製品)

ディスプレイ本体は回転によってほぼ透過に近い状態となり、残像でできた映像だけが空中に浮かんでいるように見えます。

 

よくある質問(FAQ)

Q1. 「3Dホログラム」は本当に空中に投影されているのですか?

「ホログラム」と一口に言っても複数方式があります。ホログラフィは干渉と回折を用いた“記録・再生”です。一方、現代で一般的に普及している立体的な映像表現は、反射・透過や残像を使って“空中にあるように見せる”擬似方式が多く活用されています。

Q2. ペッパーズゴースト方式はなぜ浮いて見えるのですか?

透明板(ミラーガラス)で反射した像と、奥の実空間が重なって見えるためです。反射と透過を同時に使える点がポイントです。

Q3. 明るい場所でも見えますか?

機材(高輝度ディスプレイ)とコンテンツ設計次第です。ただし、直射日光が当たる場所など、環境によっては難易度が上がります。

 

3Dホログラム(疑似ホログラム)を体験するならMG CAMP

 

ここまでで立体的な映像が投影できる疑似ホログラム表現を実際に見て体験してみたいと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

弊社ショールーム(MG CAMP)では、3DCGホログラムはもちろん、デジタルショーケースや空間再現ディスプレイなど、最新のデジタルコンテンツを実際にご覧いただけます。

完全予約制で個別案内可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

 

■ショールーム情報
完全予約制(電話・お問い合わせフォームから予約)

営業日:平日11:00~17:00(土日祝・年末年始除く)
電話番号:050-1730-3629
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まとめ:3Dホログラムの仕組みを理解して最適な表現手法選ぶ!

「3Dホログラムの仕組み」は大きく2つに分けられます。

  • 干渉・回折で立体情報を記録・再生する ホログラフィ(本来のホログラム)
  • 反射・透過・残像で立体に“見せる” 擬似ホログラム(ホログラフィックディスプレイ)

仕組みを理解することで、目的・設置環境・表現したい内容に合った最適な演出方法を選ぶことができます。

 

株式会社ニシカワでは、通常の動画に限らず、3DCGホログラム(疑似ホログラム)の立体的な表現など、特殊な映像演出の企画提案・制作までワンストップで提供しています。

新しい表現手法や、プロモーションに関して少しでもお悩み、気になることなどがあればお気軽にお問い合わせください。

 

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