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2026.09.14 3DCG・CG コラム
製造業マーケティングが抱える「伝わりにくさ」の解決策は?製品・技術の価値を分かりやすく伝える方法を紹介

「展示会でもWebでも製品を紹介しているのに、技術の良さが伝わっている手応えがない」。
製造業のマーケティングでは、こうした悩みが起こりがちです。
大型設備や微細な部品、外から見えない内部構造、発売前の開発品などは、写真やスペック表だけでは価値を伝えきれません。
そこで有効なのが、設計・製造で使う「3DCADデータ」を活かした3DCGコンテンツです。
拡大・透過・断面・アニメーションなど、伝えたい部分に合わせて見せ方を変えられます。
本記事では、製造業で価値が伝わりにくくなる3つの要因を整理したうえで、3DCGで可視化する方法、認知から商談・導入後までの活用シーン、3DCGホログラムの事例、制作前に確認したいポイントを解説します。
■この記事で分かること
- 製造業の製品・技術が「伝わりにくい」と感じる背景にある3つの要因
- 3DCADデータを活用して技術を直感的に可視化する3DCGの仕組み
- 認知から比較検討、商談、導入後まで顧客の検討段階に合わせた3DCGの活用シーン
- 3DCGホログラムを使った展示事例と、制作前に確認しておくべきポイント
製造業のマーケティングとは?
製造業のマーケティングとは、自社の技術や製品の良さを、相手に分かるかたちで伝え、問い合わせから受注までをつなげる仕組みを作る活動です。
業界の設計・購買・経営層がターゲットになり、広く知ってもらうだけでなく、自社製品の価値を深く理解してもらい、検討を前に進めてもらうための設計が欠かせません。
自社の技術や製品が、誰の、どんな課題を解決できるのかを言語化し、展示会、Web、商談、ショールームなどの複数チャネルの中でターゲットに適した伝え方、訴求が求められます。
単に認知を広げるだけでなく、価値や他社との違いをしっかり伝え、検討を進めてもらう状態をつくることが重要です。
製造業マーケティングによくある課題「価値・技術の伝わりにくさ」
製造業のマーケティングでは、数か月から1年以上にわたる検討期間の中で、展示会やWebサイト、営業商談、ショールーム、工場見学など、さまざまなチャネルを活用してアプローチを行います。
しかし現場では、「展示会で名刺が集まらない」「商談しても具体的な決裁に進まない」といった課題が頻発。
要因はチャネルごとにさまざまですが、複数チャネルの共通的な課題として、製品や技術の「価値が相手にうまく伝わっていないこと」がボトルネックになっているケースも少なくありません。
製品や技術の価値をわかりやすく可視化し、接点ごとに適したかたちで届けること。
これが十分でないと、せっかくの施策が成果につながりにくくなってしまう可能性があります。
では、なぜ製造業において「技術や価値が伝わりにくい」という状況が生まれてしまうのでしょうか。
次では、その背景として考えられる3つの構造について見ていきます。
製品・技術の「伝わりにくい」|製造業の商材特有の3つの要因

製品や技術の価値がうまく伝わらない状態は、担当者のスキルや努力不足だけで起きるものではありません。
マーケティング活動で重要な製品・技術の見せ方には、製造業特有の要因が関係していると考えられます。
ここでは、主な3つの要因に分けて整理します。
| 要因 | 起こりやすい問題 |
|---|---|
| 撮れない・小さい・大きい・内部構造まで見せられない | 製品の全体像やアピールしたいコア技術(内部機構・流路など)を見せられず、凄さや強みが伝わらない |
| 試作段階・発売前で実物の製品を見せられない | 図面やスペック表だけの説明になり、顧客側で具体的な導入イメージが湧かず検討が止まる |
| 実際の動作イメージが湧きづらい | 静止画や仕様数値だけでは動きやスピード感が伝わらず、他社製品との性能差や技術力を正しく評価されない |
撮れない・大きい・内部構造まで見せられない
製造業の商材は、物理的な制約によって見せ方が制限されやすい特徴があります。
例えば、数メートルから数十メートル級の大型設備は展示会や商談スペースへの持ち込みが難しく、全体像を把握しづらくなります。
また、半導体部品やねじのような小さな製品は、肉眼や一般的な撮影では形状や表面処理、加工精度の違いを捉えにくく、技術的な優位性を伝えることが困難です。
特に、微細加工や内部構造などの「コア技術」は、写真や動画だけでは十分に可視化できません。
製品の特徴として見せたい部分を可視化できないことが、価値が伝わりにくくなる一因と言えます。
試作段階・発売前で実物の製品を見せられない
受注生産品や開発中の新製品、試作段階の技術では、プロモーションを行いたいタイミングで「実物が手元に存在しない」というケースが珍しくありません。
実物がない状態では写真撮影もできず、図面やスペック表といった限られた情報だけで顧客に説明せざるを得なくなります。
その結果、顧客側も具体的な導入イメージを描きにくく、検討や社内稟議が進みづらくなるといった要因になり得ます。
実際の動作イメージが湧きづらい
カタログの静止画や仕様表の数値だけでは、製品が「どのように動き、どのようなスピードや精度で動作するのか」といった動的な価値は直感的に伝わりません。
特に複雑な連動機構や微細な加工プロセスを持つ製品の場合、言葉や文章での説明だけでは相手の理解度にバラつきが生じがちです。
実際の稼働イメージが湧かないことで、他社製品との性能差や自社ならではの技術力が正しく評価されにくくなります。
製品の価値を直感的に可視化する3DCGコンテンツ

前述した製造業マーケティング特有の「価値の伝わりにくさ」という課題に対し、製品や技術の仕組み・特徴を誰にでも直感的にわかりやすく伝えられる手段が、3DCGを活用したコンテンツです。
3DCGコンテンツは、設計・製造で用いられる「3DCADデータ」をもとに制作することで、寸法や内部構造を正確に反映したリアルな表現が可能になります。
社内に蓄積されている3DCADデータは、マーケティングコンテンツにおける強力な資産です。
3DCGの強みは、製品をそのまま見せるのではなく、伝えたい部分が分かる見せ方に変えられることにあります。
- 小さな部品は拡大し、微細な形状や加工箇所を見せる
- 外から見えない構造は、透過・断面・分解で見せる
- 動作や加工工程は、アニメーションで順を追って見せる
- 開発中の製品は、3DCADデータから完成イメージを見せる
必要な部分を強調し、不要な情報や機密部分は省いて表現できるため、写真や図面だけの場合よりも技術の違いを理解してもらいやすくなります。
さらに、一度制作した3DCGは、展示会の映像やWeb、営業資料などにも展開できます。
見せ方を変えながら同じデータを使えるため、各接点で一貫した説明がしやすい点もメリットです。
製造業マーケティングでの3DCGコンテンツの活用シーン

3DCGコンテンツは、展示会など一つの場だけで使うものではありません。
顧客の検討段階に合わせて見せ方を変えることで、認知から比較検討、商談、導入後まで幅広く活用できます。
| 顧客の段階 | 伝えたいこと | 3DCGの活用例 |
|---|---|---|
| 認知・興味喚起 | 製品の存在や特徴 | 展示会のアイキャッチ映像、3DCGホログラム、短尺動画 |
| 情報収集・理解 | 製品の仕組みや技術 | 拡大映像、断面・透過表現、360度ビュー |
| 比較検討 | 製品の違いや技術的な強み | 構造の比較、動作原理や加工工程のアニメーション |
| 商談・意思決定 | 導入後の具体的なイメージ | 設置シミュレーション、使用イメージ、仕様変更後の完成イメージ |
| 導入後・継続利用 | 正しい使い方や保守方法 | 操作説明、部品交換、メンテナンス手順の動画 |
認知・興味喚起|まずは製品に目を向けてもらう
認知段階では、細かな仕様を伝えるよりも、製品の特徴をひと目で理解してもらうことが重要です。
展示会の大型ディスプレイや3DCGホログラムで製品を立体的に見せたり、動きのある短尺動画を活用することで、興味・関心を持つきっかけをつくれます。
特に現物を置くだけでは形状の違いや構造などが伝わりにくい製品は、3DCGで拡大し、注目してほしい箇所に色や動きを加えることで、短い時間でもその特徴を伝えやすくなります。
情報収集・理解|製品の仕組みを分かりやすく伝える
興味を持った顧客が次に知りたいのは、「どのような仕組みなのか」「なぜその性能を実現できるのか」という点です。
Webサイトや製品紹介動画では、断面表示や透過表現、360度ビューなどを使い、写真では見えない部分まで確認できるようにします。
営業担当者がいない場でも製品への理解を深めてもらえるため、問い合わせ前の検討を後押しするコンテンツとしても役立ちます。
比較検討|技術の違いを具体的に示す
比較検討の段階では、顧客が「自社の要件に合っているか」「他社製品と何が違うのか」を判断できる情報が求められます。
3DCGを活用することで、仕様や数値だけでは伝わりにくい製品の仕組みや技術的な強みを、判断材料として分かりやすく提示できます。
また、BtoB製造業では、技術担当者だけでなく、購買部門や決裁者など複数の関係者が検討に関わります。
立場や専門知識が異なる相手にも共通のイメージを持ってもらいやすくなり、候補製品の絞り込みや社内での検討を後押しします。
商談・意思決定|導入後のイメージを具体化する
商談・意思決定の段階では、その場で製品の構造や動作を説明するほか、仕様の違いを確認したり、顧客の設備に組み込んだ状態をシミュレーションしたりする用途にも3DCGを活用できます。
完成イメージを見ながら要望をすり合わせるなど、提案内容を具体化する場面にも展開できます。
また、対面でのプレゼンテーションだけでなく、オンラインデモ、提案資料、商談後の社内共有用コンテンツなどにも利用可能です。
製品や商談の状況によって使い方は異なりますが、説明から要件確認、提案内容の共有までをつなぐビジュアルとして活用できます。
導入後・継続利用|操作やメンテナンスを支援する
制作した3DCGは、受注後にも活用できます。
操作手順や部品交換、メンテナンス方法をアニメーションにすれば、文章や静止画だけでは分かりにくい作業も伝えやすくなります。
導入前から導入後まで同じ3Dデータを活用することで、顧客との継続的な接点へ展開できます。
3Dデータを活用した製造業マーケティングの事例
ここでは、3DCGを活用して、製品や技術の見え方を変えた事例をご紹介します。
有光工業株式会社様|模型と3DCG映像で次世代農業の仕組みを表現
有光工業株式会社様は、EXPO2025 大阪・関西万博で、次世代農業技術の世界観を伝える展示を実施しました。
展示では、実際の空間や設備をイメージできる模型と、55インチの3DCGホログラムを組み合わせています。
模型だけでは表しにくい技術の動きや、その先にある未来の農業を3DCGで補うことで、来場者が展示全体の仕組みをイメージしやすい演出を実現しています。
事例はこちら:有光工業株式会社 EXPO2025 大阪・関西万博|55インチ3DCGホログラム×模型で次世代農業技術の世界観を演出
「五感で味わう、未来のおうちカフェ展」|3DCGホログラムで抽出技術を可視化
「ネスカフェ ドルチェ グスト ネオ」の発売前イベント「五感で味わう、未来のおうちカフェ展」では、55インチの3DCGホログラムを使った展示が行われました。
この製品の特徴は、1台で3つの抽出方法に対応していることです。
しかし、抽出の仕組みや内部で起きていることは、実機を見ただけでは分かりにくい部分でもあります。
そこで、実機に3DCGホログラム映像を重ね、コーヒーの抽出プロセスとテクノロジーを可視化しました。
製品の外観を見せるだけでなく、目には見えない技術を体験として伝えた事例です。
事例はこちら:「五感で味わう、未来のおうちカフェ展」55インチ3DCGホログラムで“抽出体験”を演出
3DCG活用で失敗しないためのポイント
3DCGは表現の幅が広いからこそ、目的が曖昧なまま制作すると、見栄えのよい映像を作ること自体がゴールになりがちです。
制作前に次の点を確認しておきましょう。
見栄えよりも「何を伝えるか」を先に決める
映像の迫力だけでは、製品の価値が伝わるとは限りません。
誰に何を理解してほしいのかを決め、そのために必要な表現を選ぶことが重要です。
認知段階なら短時間で特徴が分かる構成、比較検討なら技術の違いを確認できる構成など、顧客の検討段階に合わせて目的を設定します。
機密情報と公開範囲を整理する
3DCADデータには、外部に公開できない構造や寸法が含まれている場合があります。
設計部門や技術部門と確認し、どこまで見せられるかを事前に決めておく必要があります。
すべてを忠実に再現せず、公開できる範囲に簡略化する、寸法を調整する、見せたい箇所だけを残すといった方法も検討しましょう。
制作後の展開まで考えておく
展示会用として制作した3DCGでも、画角や尺、解像度などを調整すれば、Webサイトや営業資料へ展開できます。
制作前に利用予定の媒体を洗い出し、二次利用しやすいデータとして整えておくことが大切です。
どの場面でどのコンテンツを使うかまで決めておけば、制作後に使われなくなることを防ぎ、投資を長く活かせます。
製品の見せ方に迷ったらMG CAMP!

3DCGでできることは分かっても、自社製品にどの表現が合うかは、実際に見てみないと判断しにくいものです。
当社ショールーム(MG CAMP)では、裸眼3D、3DCGホログラム、ボックス型透過ディスプレイなどの実機を見ながら、製品の見せ方を比較できます。
視認距離や設置スペース、立体感の違いを確認したうえで、展示会やショールームに合った表現を検討できます。
■見学者の声
- 実機を見られたことで、導入前に具体的なイメージを持つことができた!
- 動画や資料で見るよりも鮮明で、より立体的なコンテンツを体験でき、企画の参考になった
- クライアントと一緒に見学できることで、具体的な案件の相談もしやすい
■MG CAMP(ショールーム)について
完全予約制(電話・お問い合わせフォームから予約)
営業日:平日11:00~17:00(土日祝・年末年始除く)
電話番号:050-1730-3629
▼アクセス
〒170-0013 東京都豊島区東池袋2-13-14 マルヤス機械ビル3F 株式会社テトラ 内
電車でお越しの方:JR山手線「大塚」駅より徒歩5分
まとめ
この記事の要点
- 製造業では、製品の大きさや構造、開発状況などによって、技術の価値を実物や写真だけで伝えにくい場合がある
- 3DCGでは、拡大・透過・断面・分解・アニメーションなどを使い、伝えたい部分に合わせて見せ方を変えられる
- 制作した3DCGは、認知、情報収集、比較検討、商談、導入後といった顧客の検討段階に応じて活用できる
- 制作前に「誰に何を伝えるか」と、3DCADデータの状態・公開範囲を整理しておくことが重要
まずは、自社製品のどの価値が伝わりにくいのかを整理し、手元の3DCADデータをマーケティング素材として活用できるか確認するところから始めてみましょう。
株式会社ニシカワでは、製造業の製品・技術を分かりやすく伝える3DCGコンテンツを企画・制作しています。
3DCG映像だけでなく、3DCGホログラムや裸眼3D、ボックス型透過ディスプレイなど、展示する場所や目的に合わせた見せ方をご提案できます。
企画からコンテンツ制作、筐体の手配、設置・運用まで一貫して対応しています。
「手元の3DCADデータを活用できるか知りたい」「展示会で製品の特徴が伝わるコンテンツを作りたい」「まだ具体的な見せ方が決まっていない」といった段階でもご相談いただけます。
まずは、マーケティング活動におけるお困りごとやお悩みを、私たちにお聞かせください。
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