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2026.07.09 CG コラム

3DCGとは?現役の制作部長に聞く製品プロモーションにもたらす3つの効果

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3DCGとは(3 Dimensional Computer Graphics)の略称で、コンピュータ上で立体的な物体や空間を構築し、映像・画像を生成する技術です。

近年では、新製品発表や展示会用のプロモーションムービー、Webサイトでのカタログなど、企業のプロモーションにおいて3DCGが様々なところで活用されています。

一方で、3DCGを制作会社に依頼すると高額になりがちで、「何となく見た目がかっこよさ」や「他社も使っているから」といったきっかけだけでは、

企画が通りにくいということもあるのではないでしょうか。

 

そこで、今回は実際に製品プロモーションにおける3DCGの企画・制作に長年携わってきた、

株式会社ニシカワの制作部長「川田氏」に、「3DCGを使うことの価値とおすすめの見せ方」を聞いてみました。

 

見た目のかっこよさではなく「3DCGを活用することの価値・効果」を企画に載せることで、目的に合わせた3DCGの活用ができるだけでなく、社内の承認を得やすくなるはずです。

 

■この記事でわかること

  • 製品プロモーションでの3DCGの強み
  • 3DCGがプロモーションにもたらす効果
  • 3DCG活用の進め方と差別化させる手法

 

■この記事の取材協力

川田 研二

取材協力:川田 研二
株式会社ニシカワ ネクスメディア事業部 事業推進部 部長
3DCG制作会社にて約10年間、CGクリエイターとしての現場経験を経て、プロデューサーとして活動。並行してデジタルハリウッドのクリエイティブスクール講師を務め、3DCGや映像技術の教育・普及にも携わる。2018年にニシカワへ入社。現在はクリエイティブ部門の部長として、特殊筐体や映像機器などハードとソフトを融合したコンテンツの企画・提供を行う。あわせて文化服装学院デジタル系コースの特別講師や、社外セミナーでの講演なども務める。
高知県出身。坂本龍馬生誕の地の目の前に実家を持つ。研究者およびAI技術アドバイザーとして活動する実兄・川田玄一氏と連携し、AIやデジタル技術を活用した企画にも取り組んでいる。

 

 

 

最初に川田さんの経歴を教えてください

川田:3DCG制作会社でCGクリエイターとして約10年間、現場の制作に携わってきました。

映像制作だけでなく、プロデューサーとして全体プロジェクトを動かす立場も経験しています。

ニシカワには2018年に入社をし、現在はクリエイティブ部門の部長として、特殊筐体や映像機器などのハードとソフトを融合したコンテンツ企画・提供を行っています。

 

ーーニシカワでは3DCGの分野で具体的にどんな案件の実績がありますか?

 

川田:当社の3DCGやデジタルか関わる案件は基本的にすべて携わっていますが、代表的な例ですと、群馬県立歴史博物館様の「デジタル埴輪展示室」のコンテンツ制作や、

三浦工業株式会社様のプライベート展示会においての動画制作などがあげられます。

 

これまで、博物館などの公共施設で使用されるようなコンテンツから、大手メーカーのビジネスシーン用途でのコンテンツ制作まで。
幅広く携わってきました。

 

製品プロモーションにおける3DCGの強みとは?

製品プロモーションにおける3DCGの強み

ーーさっそくですが、製品プロモーションにおいて3DCGの表現はどんなところに強みがありますか?

 

川田:すばり3DCGの強みは「誰でも分かるようにビジュアルとしてアウトプットできる」点です。

例えば、工場などに入るような工作機械や、製品の一部に使われる部品パーツ・半導体などは、図面や写真などでは、

その分野に精通している担当者でないと特徴を理解しにくく、その製品の強みや、稼働させたときの動きなどをイメージさせることが難しいことが少なくありません。

3DCGでは、そういった製品の内部構造や、稼働を可視化することで、認識のギャップを埋め、直感的に理解させるビジュアルとして、展示会やショールーム、商談の場での強力な営業ツールとして役立ちます。

 

ーー写真や図面では伝わりにくいものとは、具体的にどんなものでしょうか?

 

川田:大きく3つあると考えています。

1つ目は「まだ実物が存在しない製品」です。

試作前や発売前の段階でも、CADデータや設計情報さえあれば、実物がなくてもビジュアルとして先に見せることができます。

商談の機会が製品の完成より先に来てしまうケースでも、3DCGなら対応できます。

 

2つ目は「外から見えない内部構造や動き」です。

写真は『一時点』しか写せないため、内部の機構がどう動くのか、熱やエネルギーがどう流れるのかといった、本来いちばん伝えたいプロセスを表現しきれません。

3DCGなら断面やアニメーションで、目に見えない動きまで可視化できます。

 

3つ目は「スケール感」です。

展示会に持ち込めない大型設備も、手のひらに乗るような微細な部品も、同じ画面の中で歪みなく、伝えたい大きさで再現できます。

「目の前に実物がない」「肉眼では見えない」といった、写真や図面では伝えられない情報こそ、3DCGがもっとも力を発揮する領域なんです。

 

3DCGがプロモーションにもたらす「3つのリアルな効果」

3DCGがプロモーションにもたらす3つの効果

ーー写真や図面では見せられないものが可視化できるという強みはよく分かりました。

実際にプロモーションではどのような効果(価値)が生まれているのでしょうか?

 

川田:確かに初期の制作費用だけで見るとハードルが高く感じられますよね。

ですが、3DCGの価値は、単に見栄えが良くなることだけではありません。

「営業現場や社内検討における説明コストの削減」や、「中長期的な視点でのデータの活用性」など、ビジネスシーンにおける実質的なメリットをもたらす点にあります

具体的には、大きく3つの効果が期待できると考えています。

 

1:説明コストの削減

川田:まず、お客様が製品の特徴をイメージするまでの時間がスムーズになりやすい、という点が挙げられます。

BtoBの製品プロモーション、特に技術的な説明が必要な製品の場合、目の前の担当者様には納得していただけても、

その後の社内検討(稟議)の段階で「他の役員や決裁者に技術的な強みがうまく伝わらず、検討が停滞してしまう」というケースが少なくありません。

3DCGで「直感的に強みが伝わるビジュアル」を用意しておくことは、初回のアプローチを円滑にするだけでなく、

商談相手が社内で製品を上申・説明する際の強力なサポートツールになります。

結果として、お客様の社内検討における心理的ハードルを下げ、スムーズな合意形成や検討期間の短縮を後押しする効果が期待できます。

 

2:作った3Dデータは「会社の資産」になり、あらゆる媒体に二次利用できる

川田:もう一つ、企画を検討する上で視点として持っていただきたいのが、3DCGの「データの柔軟性」です。

例えば、実写の動画や写真撮影の場合、製品の仕様変更やカラーバリエーションの追加があると、基本的にはすべて「撮影のやり直し」が必要になり、その都度相応のコストや工数がかかってしまいます。

一方で3DCGの場合、一度ベースとなる3Dデータ(CADデータなど)を適切に構築しておけば、それは将来的なプロモーション展開の有力なベース資産になります。

もちろん、展開する媒体や変更内容によっては追加のデータ調整が必要にはなりますが、実写の撮り直しに比べると、データの一部修正で動画をアップデートしたり、

Webサイトやカタログ用の静止画(レンダリング画像)を切り出したりといった、多用途への展開や二次利用の選択肢を検討しやすくなります。

 

ーーなるほど。「一度作ったデータをベースに、将来のマーケティング施策へ応用できる可能性(選択肢)が広がる」と考えれば、中長期的な視点でのコストパフォーマンスを意識した設計がしやすくなりますね。

 

川田:その通りです。そのため、社内で企画を検討する際は「単発のかっこいい動画を1本作って終わり」にするのではなく、

「このデータをベースに、将来的には展示会だけでなく、Webカタログや営業資料、あるいはマニュアルなどへの展開も視野に入れておこう」という、

中長期的な連続性を持った視点で提案を組み立てていくと、社内の合意も得られやすくなるのではないでしょうか。

 

3:専門知識を持たない「一般の来客」や「求職者」に対する、直感的なイメージ訴求

川田:さらに、3DCGの活用は営業活動だけでなく、「採用活動」や「一般のお客様(生活者)向けの展示・ショールーム」といった場面でも、非常に有効なアプローチになり得ます。

展示会や商談に来るプロの担当者様とは異なり、求職者(学生など)や一般のお客様は、企業のコアな技術や目に見えない製品の価値を、

言葉や図面だけで理解するのはどうしても難しい部分があります。

そこで3DCG、特に先進的な演出(ホログラムや立体ディスプレイなど)を組み合わせることで、「最先端の技術を持っているんだ」「この会社は何か凄そうなことをやっている」というメッセージを、理屈抜きで直感的に伝えるフックになります。

 

ーー確かに、学生向けの説明会や、一般の方が訪れる企業の1階エントランスなどで、パッと目を引く立体的な演出があると、それだけで企業ブランドに対する先進的なイメージが残りやすいですね。

 

川田:そうですね。実際に弊社がお手伝いした事例でも、「事業所のエントランスに導入したところ、来社されたお客様だけでなく、

採用活動において企業の先進性をアピールする強力なPRツールになった」という声をいただいています。

「難しい技術を、誰にでもワクワクする体験として提供できる」という点も、3DCGによる表現の大きな価値の一つだと考えています。

 

3DCGの活用は何から進めていけばいい?

3DCGの活用の進め方

ーー3DCGがもたらす中長期的なメリットや、営業・採用活動での価値がよく分かりました。
では、実際に「製品のプロモーションで3DCGを使ってみたい」となった場合、まず何から取り組めばいいですか?

 

川田:お客様のご状況や目的によっても変わりますが、一つのアプローチとしてまずおすすめしたいのが「3DCG動画」の制作です。

先ほど「3Dデータはベース資産になる」とお話ししましたが、最初に動画を1本丁寧につくる過程で、製品の基盤となる3Dデータ(CADデータの最適化など)がしっかりと構築されます。

動画自体が展示会、商談、Webサイト、SNS広告と複数のチャネルにそのまま展開しやすいだけでなく、一度綺麗に組んだデータがあれば、その後の静止画カットやWebGLなどへの応用も検討しやすくなります。

「まずは動画から入る」のが、中長期的な視点で見ても効率的なファーストステップになりやすいと考えています。

 

ーー「動画は他社も取り組んでいるので、一つ作っても差別化が難しくないですか?」

 

川田:確かに、現在は動画プロモーション自体を取り入れる企業が増えているのは事実です。

ですが、3DCG動画は「一度作っておく」ことで、オンラインでの情報発信から展示会・対面商談での製品説明まで、幅広い顧客接点における強力な共通言語(説明ツール)になります。

その上で、「通常の平面的な動画だけでは物足りない」「他社とは一味違う見せ方でさらに印象づけたい」という場合には、3DCGと「ハードウェア(表示機器)」を組み合わせた演出を検討するのがおすすめです。

 

3DCG×ハードで広がる製品の見せ方

川田:3DCG動画を作っても、ホームページや通常のモニターに投影するといった平面的な見せ方の場合、展示会やショールームのような場所では、

数あるブースの中に埋もれてしまい「まず興味を持って見てもらう」という初期の接点作りで苦戦されるケースも少なくありません。

特に、先ほどお話しした「一般の来客者様」や「求職者(学生)の方」など、その分野の専門知識を持たない層にパッと興味を持ってもらうためには、入口での視覚的なインパクトが重要になります。

 

その手段として、弊社でよくご提案しているのが「3DCGホログラム」です。

空間に3DCGが立体的に浮き上がっているように見える演出は、通りがかった方が思わず足を止めてしまうようなフックとして期待できます。

その他にも、裸眼で立体映像が視認できる「空間再現ディスプレイ」や、Webブラウザ上で動くインタラクティブな3DCGコンテンツのWebGLなど、通常のサイネージとは異なる表現手法が様々ございます。

最終的に「どのハードウェアを使って見せるか」という視点もセットで持つことで、ターゲットへのアプローチの幅はさらに広がります。

 

 

製品プロモーションでの3DCG活用事例

ーーこれまで伺った3DCGのメリットや表現手法は、実際のビジネス現場でどのように形になっているのでしょうか?

川田:ただ映像を作るのではなく、「誰に、どう見せるか」という設計まで落とし込んだことで、ポジティブな効果を生み出している2つの具体的な事例をご紹介します。

 

事例①:エプソンアトミックス株式会社:エントランスに3DCGホログラムを常設

エプソンアトミックス株式会社 3DCGホログラム事例

エプソンアトミックス株式会社では、事業所エントランスに3DCGホログラムディスプレイ+タッチパネルを制作・設置しました。

来客時に「目に見えにくい金属粉末」がどのような製品に変わるのかを先進的な方法で伝えたい、という目的からご依頼いただきました。

実物の瓶と3DCG映像を重ねた現実と非現実の融合演出を実現。

 

導入後は外国語対応やタッチパネル追加などアップデートを継続し、採用活動での企業PRツールとしても活用範囲が広がっています。

川田:「金属粉末という「目に見えない素材」から製品が生まれるプロセスを、実物の瓶とCGを重ねて見せる。

これは3DCGホログラムでなければ表現できない演出です。

「製品の触れ方」を設計段階から考えることで、単なる展示を超えた体験が生まれます

事例詳細はこちら>>

 

事例②:オムロン株式会社:展示会で「足を止める展示」を実現

オムロン株式会社 展示会 3DCGホログラム事例

展示会「EdgeTech+ 2023」のブースに42.5インチの3DCGホログラム+タッチパネルとBrightvox 3Dを導入した事例です。

実物模型の更新に限界があり、展示ブースで来場者の足を止められないという課顔がありました。

タッチパネルで製品を「操作して理解できる」展示に変えた結果、製品説明のしやすさと情報伝達力が大幅に向上しました。

事例詳細はこちら>>

 

3DCGに関するよくある質問(FAQ)

 

Q1. 3DCGとは何ですか?2DCGとの違いは?

3DCGとは「Three-Dimensional Computer Graphics(三次元コンピュータグラフィックス)」の略で、コンピュータ上で立体的な空間や物体を数値データとして構築し、映像や画像として出力する技術です。

一方、2DCG(二次元CG)は平面上で描画・表現する技術で、イラストやアニメなどが代表例です。

製品プロモーションにおいては「立体的に製品を見せる」「内部構造や動きを再現する」点で、3DCGが大きな強みを発揮します。

 

Q. 3DCG動画と実写動画、どちらが製品プロモーションに向いていますか?

製品の特性によって異なります。

内部構造・メカニズム・スケール感など「目に見えない価値」を伝えたい製品や、展示会に持ち込めない大型設備・試作前の製品などは3DCG動画が適しています。

一方、高い質感・素材感そのものが魅力の製品は実写撮影の方が向いている場合もあります。まずは「伝えたい情報は何か」を起点に判断するのがポイントです。

 

Q. 3DCGを使ったプロモーションの企画は何から始めたらいいですか?

「何を・誰に・どう伝えたいか」を最初に整理することが出発点です。

目的が明確になれば、最適な表現手法(動画・ホログラム・WebGLなど)が設計しやすくなります。

ファーストステップとしては、複数チャネルに展開しやすい3DCG動画の制作から始めるのがおすすめです。

 

まとめ:製品の見せ方を企画のプロと一緒に練りませんか?

まとめ

ーー「3DCGを使いたいけど、どう企画すれば社内を通せるかわからない」「自社製品に3DCGが向いているのかどうか、まず確認したい」人はどうすればいいですか?

 

川田:有効なのは分かっても実際にどう進めていけばいいのか分からないという人も多いと思います。

その場合は、一度私たちにお悩みやお考えを聞かせてください。

株式会社ニシカワでは、3DCGの制作だけでなく、「何を・どう見せれば伝わるか」という企画設計の段階からお客さまと一緒に考えます。

導入時期や、導入場所など決まっていない構想段階からでも、

  • お持ちの3DCADデータや素材、実際に製品の写真をお見せいただく
  • 製品の表現したいイメージをお伝えいただく

など、ヒアリングさせていただき、プロモーションの企画段階から私たちが伴走いたしますので、ご安心ください。

 

MG CAMP(ショールーム)には、前述した3DCGホログラムや空間再現ディスプレイなどの実機も展示しており、実際に機材を見ながらディスカッションさせていただくことも多いですね。

事前予約制でどなたでも見学可能なので、お気軽にお申込みください。

まずは、率直なお悩みや課題、お考えを私たちにお聞かせいただければと思います。

 

お問い合わせはこちら

 

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