TOPICSトピックス/3Dホログラムのような立体的な映像の作り方とは?実際の制作工程から解説
2023.01.20 3Dホログラム コラム ネクスラボ
3Dホログラムのような立体的な映像の作り方とは?実際の制作工程から解説

本記事では、こんな疑問にお答えします。
- 「3Dホログラムの映像ってどうやって作れるの?」
- 「自社でも導入したいけど、作り方が分からない」
こんにちは。
3DCG映像の制作を担当しているNEXMEDIAのコンテンツ開発チーム「ネクスラボ」です。
近年、展示会やショールームなど、さまざまな場面で「3Dホログラム」を目にする機会が増えてきた一方で、その映像の作り方や導入方法に疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
実は、一般に3Dホログラムとして紹介される映像表現の多くは、透明な板などを使って立体感のある映像を投影し、空中に像が浮かんでいるように見せる「擬似ホログラム」です。
当社で扱う3DCGホログラムも、その擬似ホログラム表現の一つにあたります。
本記事では、当社で扱う3DCGホログラムを例に、3Dホログラムのような立体的な映像表現の作り方について、使用機材の種類や映像表現のパターン、必要なデータなどを、制作工程に沿って解説していきます。
3Dホログラム映像の導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
■本記事の内容
- 3DCGホログラムとは?
- 3DCGホログラムはどんな場面で活用されている?
- 3DCGホログラム映像の制作工程を5ステップで解説
- 3DCGホログラム映像の制作ポイント
- 3DCGホログラムの制作・導入に関してよくある質問
3DCGホログラムとは?
「3DCGホログラム」は、ペッパーズゴーストの原理を応用し、特殊コーティングガラスと映像技術によって、
空間に映像が浮かび上がるような擬似ホログラム表現を実現するディスプレイ装置です。
実在する商品やパッケージ、ジオラマと3DCGを重ね合わせることで、「商品から何かが飛び出す」「世界観が広がる」といった印象的な演出できます。
立体的な映像に見える仕組みは?

3DCGホログラムは、基本的に「高輝度・高精細モニター」、「ハーフミラー」、「展示空間」の3つで構成されています。
筐体の上部(または見えにくい位置)に設置されたモニターから投影された映像が、ハーフミラーへ反射し奥の展示空間と重なって見えるため立体的な映像表現が可能となっています。
「映像の黒い部分は透明に見え、それ以外は反射する」という、透過と反射を同時に行うハーフミラー特有の性質を利用したコンテンツです。
3DCGホログラムはどんな場面で活用されている?

一目見た時のインパクトが強い3DCGホログラムは、主に、企業の販促・プロモーション用途で導入されています。
展示会/イベントでのインパクトのあるアイキャッチとして
企業が出展するイベントや展示会では、来場者が通り過ぎる数秒で興味を引きブースに足を止めてもらう必要があります。
現実ではありえない演出を可能にする3DCGホログラムの映像は、ブースの目立つ位置に設置することで、「どうなっているんだろう?」と自然と足を止め見てもらう強力なアイキャッチとして有効な手段です。
過度な呼び込みやパンフレット配りでの集客ではなく、映像に興味を持った人に話しかけ、ブースに誘導する導線を作ることで、スタッフも重要な商談に集中することができます。
ショールーム/エントランス/オフィスでの会社案内として
ショールームやエントランス、オフィスは企業において、来訪者に自社やサービス・製品の魅力を伝える、感じてもらう重要な空間です。
3DCGホログラムは、製品構造や技術の仕組み、事業内容、企業理念といった情報を、立体的かつ動きのある映像で表現することで、パンフレットやディスプレイの動画だけでは伝えきれない情報も分かりやすく印象に残せる営業ツールとして活用できます。
企業ブランディングの強化はもちろん、採用活動や社内外への情報発信の場としても、先進性や技術力を印象づける有効な手段です。
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医療/建築関連での教育目的として
昨今では、3DCGホログラムの立体的な映像の見え方を活かし、2Dの平面だけでは理解が難しい「医療や建築関連」などの教育目的としても導入されるようになってきました。
人体構造や医療機器の仕組み、建築物の内部構造や施工手順などを立体的に可視化できるため、教育・研修用途での理解促進として役立てることができます。
また、建築関連であれば一般的にも普及が進んでいるBIM(Building Information Modeling)で制作されたCADデータなどを基に、3DCGホログラムの映像を制作できるため、設計段階のデータを有効活用しながら、完成後のイメージや構造を直感的に共有することも可能です。
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3DCGホログラム映像の制作工程を5つのステップで解説!

それでは、実際に導入する際はどのような流れで進めていくのか、実際の制作工程を元に解説します。
制作工程の流れは大きく5つのステップです。
- ステップ①:映像演出を決める
- ステップ②:機材を選定する
- ステップ③:使用するデータを準備する
- ステップ④:映像を制作する
- ステップ⑤:展示場所へ設置する
順番に解説していきます。
ステップ1:映像の演出を決める
まず 「どういう演出にするか」 をお客さまとご一緒に考えます。
投影する映像のパターンとしては、 以下の3つが挙げられます。
(※ もちろん各パターン同士を組み合わせる場合もあります)
- 3DCGの映像
- 説明文などのテキストやロゴ
- 炎や水、 光などのエフェクト
また、 3DCGホログラムディスプレイの中に商品や装飾品・ジオラマなどの実物を入れ、 そこに上記の映像表現を重ねて不思議な演出をすることも可能です。
弊社側からのご提案も可能ですので、 大まかなイメージの段階からのご相談でも問題ございません。
ステップ2:機材を選定する
映像演出の検討と同時進行で、 3DCGホログラムディスプレイの機材も選定します。
代表的な機材は以下の4タイプです。
■ 23インチ3画面タイプ
正面と両側面の3方向からの鑑賞を可能にするため、45度傾いた投影用ガラスが3面に嵌め込まれたピラミッド状の展示部分を持つ。
23インチサイズのモニターの中で映像を3分割して3方向のガラスに映像を投影しているため、 1方向あたりの映像領域は小さく、 小物の表現に適している。
■ 23インチ1画面タイプ
正面からのみ鑑賞が可能。
上記の3面タイプと異なり、 映像を分割することがないため、 23インチ全てを映像領域として使用できる。
■ 42.5インチ1画面タイプ
移動可能なタイプの中で二番目に大きなサイズ。
多くの場合で十分な映像領域を確保できる。
■ 55インチ1画面タイプ
移動可能なタイプの中で最大サイズ。
インパクト重視はこちらがオススメ。
設置スペース、映像の表現内容、展示物のサイズに合わせて最適な機材を選定します。
また、3DCGホログラムディスプレイはご購入、 またはレンタルが可能です。
展示会などのスポットの利用はレンタル、ショールームでの常設は購入など、状況に合わせて購入形態を選択します。
ステップ3:使用するデータを準備する
演出と機材の方向性が決まりましたら、 データの準備に取り掛かります。
こちらの記事では、 多くの場合で主役となる3Dデータの用意について記載します。
データの準備方法は大きく分けて3つです。

①既存の3D CADデータをご提供いただく
実際の製品を作るときに使う「設計用の3Dデータ」で、 データ形式には「.stp(STEP)」や「.fbx」などがあります。
3DCGコンテンツ制作開始時に3D CADデータがあると、 何もないところから3DCGを作る(モデリングする)場合よりもコストが抑えられます。
なおCADデータには形状に関する情報しか入っていない場合がほとんどですので、 別途素材の色や光沢感などの質感設定や、 ホログラムに表現にあわせたCGライティング(ライトの設定)を行います。
②3Dスキャンする
3Dスキャンには様々な方法がありますが、 どんな物体でもスキャンできるという訳ではなく、 スキャン可能な大きさや色・素材などに制限があります。
また、 スキャンによる3Dデータの制作は形がしっかりした工業製品などには向きませんが、 対象物によっては短時間で3Dデータにすることができます。
③モデリングする
3DCGデザイナーが写真やデザイン画から作成する方法もあります。
初期コストは掛かりますが、 一度3DCGを作成すればCG動画や宣材写真など、 様々なコンテンツに活用できます。
また、 このデータをもとにARやメタバースに対応した軽量版データを制作することも可能です。
データが手元にない場合でもプロに頼めばコンテンツの制作からマルっと依頼できるため、CGに関して知識がない方でも安心です。
その他にもロゴを立体化する場合は.aiデータ、 コンテンツ内で写真を表示する場合は.jpgデータなど、 内容に応じて3DCG以外のデータを提供いただく場合もあります。
ステップ4:映像を制作する
映像の制作には3Dソフト・動画編集ソフト・Unityなどを使用し、 先述の3Dデータにアニメーション(動き)をつけたり、 映像内に説明文やエフェクトを加えていきます。
また、 映像制作時は3DCGホログラムディスプレイの実機に映像を表示して確認しながら進めます。
ホログラムディスプレイへの映像投影時に大きなポイントになるのが、 背景となっている “黒い部分が透明に見える” ことです。
これによって、3DCGのモデルが筐体内の展示空間に浮遊しているような表現が可能になります。
3DCGホログラムディスプレイでは、 3DCGモデルの奥に展示空間が透けて見えることで奥行きが感じられるため、
映像表示領域を絵柄で埋め尽くすような表現では3DCGモデルの浮遊感が損なわれてしまいます。
文字や説明的な表現で平面的に画面を埋めてしまうことも立体感がなくなる要因となるため、おすすめできません。
また、 3DCGホログラムディスプレイの展示空間内に物やジオラマを設置することも可能です。
下の事例は3DCGの魚が展示空間内を泳ぐコンテンツですが、 ディスプレイ空間の中にサンゴの造作物や光沢のある布を置くことにより海中の世界観を演出しています。
ステップ5:展示場所へ設置する
筐体と映像が用意できたら、展示会場やショールーム、 博物館など指定の場所に搬入・設置を行います。
筐体のサイズによりますが、 大型のモデルの設置時は搬入経路の確認が必要です。
設置場所は少し暗めがベターですが、 一般的な屋内レベルの明るさでも映像が全く見えなくなるという状況はあまりありません。
※直接日光が当たるような場所への設置は難しくなります。

3DCGホログラム映像の制作ポイント
3DCGホログラムは強いインパクトを持つ映像表現である一方、「何のために使うのか」という目的が曖昧なまま制作を進めてしまうと、その魅力を十分に活かしきれません。
ここでは、映像制作時に特に重要となるポイントをご紹介します。
映像表現の「目的」を明確にする
3DCGホログラム映像を制作する際に最も重要なのは、「この映像で何を伝えたいのか」「誰にどんな印象を残したいのか」という目的を明確にすることです。
- 展示会で来場者の足を止めるアイキャッチとして使う
- 製品構造や技術を分かりやすく伝える説明ツール
- ブランドの世界観や先進性を印象づける
3DCGホログラムは、立体的に見せること自体がゴールではなく、伝えたい情報や体験を、より印象的かつ直感的に伝えるための手段です。
目的を明確にすることで、3DCGの動きや情報量、演出の方向性に一貫性が生まれ、「何を見せたいのかがしっかり伝わる映像」につながります。
映像を“詰め込みすぎない”
画面全体を情報や文字で埋め尽くしてしまうと、展示空間の奥行きが感じられなくなり、3DCGホログラム特有の浮遊感が損なわれます。
余白を意識し、「実際の空間が透けて見える」状態を活かした演出を行うことが重要です。
また、全てを説明しようとすると、ただの長い映像になるため、ホログラムに適した表現を集中的に表現するのがおすすめです。
実機確認を前提に制作する
PCモニター上で見た映像と、実際に3DCGホログラムディスプレイに投影した映像とでは印象が大きく異なります。
サイズ感、奥行き、見え方のバランスは、必ず実機で確認しながら調整することで完成度が高まります。
展示物との関係性を考慮する
ディスプレイ内に実物の製品や造作物を設置する場合、3DCGとの位置関係やスケール感を事前に設計することが重要です。
映像とリアル展示が自然につながることで、より没入感のある演出が可能になります。
3DCGホログラムの制作・導入に関してよくある質問
Q. まだ映像のイメージが固まっていなくても相談できますか?
A. 相談可能です。
「何を伝えたいか」「どんな場面で使いたいか」といった大枠の目的をお伺いし、用途や設置環境に合わせた映像演出や構成をご提案いたします。
Q. 3Dデータが手元にないのですが、制作は可能ですか?
A. 可能です。
写真や図面をもとにした3DCGモデリング、または3Dスキャンなど、状況に応じた方法で対応いたします。
Q. 制作期間はどのくらいかかりますか?
A. 内容やボリュームによりますが、2~3か月程度いただくことが多くなっています。
ロゴなどの簡単な演出であれば週単位で可能です。
Q. レンタルと購入はどちらがおすすめですか?
A. 展示会や短期イベントの場合はレンタル、ショールームや常設展示の場合は購入を選ばれるケースが多く、それぞれのメリット・コスト感をご説明した上で最適なプランをご提案します。
Q. 設置場所に制限はありますか?
A. 屋内の仕様を基本として、直射日光が当たらない屋内環境であれば、一般的な明るさでも問題なく使用できます。設置スペースや搬入経路についても、事前に確認・ご相談のうえ対応いたします。
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ここまでで立体的な映像が投影できる疑似ホログラム表現を実際に見て体験してみたいと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
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■ショールーム情報
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まとめ
今回はホログラムコンテンツ制作の流れを解説させていただきました。
少しでも制作のイメージが伝わりましたら幸いです。
3DCGホログラムディスプレイでの映像表現は、 稼働状況を撮影した動画ではなかなか十分に魅力をお伝えすることができません。
そのため、 可能な限り実際にご覧いただきたいと考えています。
製品の導入やコンテンツ制作をご検討いただいている場合は、 ぜひ一度ショールームにて実機をご覧いただきながらお打合せができればと思いますので、 下記リンクよりご予約・お問い合わせをお願いいたします。
■この記事の監修

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