TOPICSトピックス/展示会準備の全体像とは?成功に導くスケジュールと必須項目を解説

2026.01.09 コラム 展示会・イベント出展

展示会準備の全体像とは?成功に導くスケジュールと必須項目を解説

展示会の会場風景の写真 アイキャッチ画像

 

多くの企業にとって、展示会は新規顧客を開拓し、自社の認知度を高めるための絶好の機会です。

初めて出展担当を任された方や、過去の出展で思うような成果が出なかった方は、

膨大なタスクを前にして「何から手をつければよいのか分からない」と悩むことも少なくありません。

 

展示会の準備は、コンセプトの設計からブースの施工、集客施策、そして当日の運営体制の構築まで多岐にわたります。

これらを抜け漏れなく進めるためには、全体像を把握し、適切なタイミングで必要なアクションを起こすことが不可欠です。

本記事では、展示会を成功に導くための標準的なスケジュールや、担当者が必ず押さえておくべきチェックリスト、そして成果を最大化するためのポイントを詳しく解説します。

これからの準備を一歩ずつ着実に進め、展示会での目標達成を実現しましょう。

 

展示会準備を成功させるための標準的なスケジュール

展示会のスケジュールを考える人

 

展示会の準備は、一般的に開催の6ヶ月前から1年前には開始する必要があります。

直前になって慌てて準備を始めると、希望するブース位置が確保できなかったり、施工会社の手配が間に合わなかったりするリスクが高まるからです。

余裕を持ったスケジュールを組み、各工程を計画的に進めることが成功への第一歩となります。

まずは、準備の全体的な流れと、各時期に行うべき主要なタスクを把握しましょう。

 

以下の表は、展示会開催に向けた標準的なスケジュールの目安です。

時期 フェーズ 主な実施内容
6〜12ヶ月前 企画・申し込み ・出展する展示会の選定と申し込み
・出展コンセプトと目標(KPI)の策定
・社内プロジェクトチームの結成
4〜6ヶ月前 具体的計画 ・小間位置の確定とブース施工会社の選定
・展示製品やデモ内容の決定
・予算の配分と詳細計画の作成
3ヶ月前 制作・手配 ・ブースデザインの確定と発注
・パンフレット、パネル、ノベルティの制作開始
・特設Webページの公開と事前告知
1ヶ月前 最終調整 ・運営マニュアルの作成とスタッフ説明会
・招待状の送付とアポイント取り
・備品リストの最終確認と搬入準備
開催直後 フォロー ・お礼メールの配信と名刺情報のデータ化
・ホットリードへの架電と商談設定
・出展効果の測定と振り返り

 

【会期~6か月前】出展コンセプトの設計と目標設定を行う

準備の初期段階で最も重要なのが、出展コンセプトの明確化と具体的な目標設定です。

「誰に」「何を」「どのように」伝えたいのかが決まっていなければ、ブースのデザインも配布資料の内容もブレてしまいます。

まずは、ターゲットとなる来場者像を具体化して課題・関心を整理し、自社の製品・サービスが提供できる解決策を言語化したうえで、展示会全体を貫くコンセプトとして定義します。

また、目標設定においては「名刺獲得数」や「商談件数」などの定量的な目標(KPI)の設定することが重要です。

「製造業の決裁者と〇〇件の商談を行う」「新製品のデモを〇〇人に見てもらう」といった具体的な数値を掲げることで、準備の方向性が定まり、会期後の効果測定もしやすくなります。

 

【会期~4か月前】ブースの場所選定と施工会社の決定を進める

コンセプトの設計が立てられたら、出展申し込み(ブースの場所選定)と施工会社の選定に移ります。

展示会場内でのブースの位置は、集客数に大きく影響する要素の一つ。

メイン通路沿いや入り口付近などの人通りの多い場所は人気が高いため、早めの申し込みと確保が必要です。

小間の位置が決まったら、そのスペースを最大限に活かすためのブースデザインを検討します。

 

施工会社の選定においては、複数の会社から提案と見積もりを取り寄せるコンペ形式が一般的です。

デザインの見た目だけでなく、動線の確保や照明の効果的な使い方、過去の実績などを総合的に評価してパートナーを選びます。

施工会社とは綿密な打ち合わせを重ね、予算内でコンセプトを体現できるプランを固めていくことが重要です。

コストを抑えつつ効果的な装飾を行うために、パッケージブースを利用するか、木工造作を行うかといった判断もこの時期に行います。

 

【会期~3か月前】集客プロモーションと配布物の制作を開始する

開催の3ヶ月前頃からは、集客のためのプロモーション活動と、当日配布する資料やノベルティの制作を本格化させます。

待っているだけで来場者が集まるわけではないため、事前の告知活動は非常に重要です。

自社のWebサイトやSNSでの告知はもちろん、既存顧客への招待状送付やメールマガジンの配信を行い、ブースへの来訪を促します。

特に確度の高い顧客に対しては、事前にアポイントを取り付け、当日の商談時間を確保しておくことも有効です。

 

並行して、会社案内や製品パンフレット、パネル、動画などの制作物を進めます。

展示会で使う制作物は、デザインの確認や修正に予想以上の時間がかかることが多いため、スケジュールに余裕を持って着手すると安心です。

また、ノベルティを用意する場合は、ターゲット層が喜ぶ実用的なものや、話題性のあるものを選定し、発注ロットや納期を確認しながら手配を進めます。

 

展示会準備で押さえておくべき詳細チェックリスト

チェックリストを入れている様子

 

展示会の準備には、大小様々なタスクが存在し、一つでも見落とすと当日の運営に支障をきたす可能性があります。

安心して当日を迎えるためには、詳細なチェックリストを作成し、チーム全体で進捗を管理することが重要です。

ここでは、フェーズごとに確認すべき主要な項目を整理します。

 

以下の表は、準備段階ごとの詳細チェックリストの例です。

カテゴリ 項目 確認内容の例
企画・事務 各種申請 ・出展申込書の提出
・電気、水道、インターネット回線の申請
・搬入出車両証の申請
企画・事務 予算管理 ・出展料、施工費、人件費、運搬費の算出
・予備費の設定
ブース・装飾 デザイン ・キャッチコピーの視認性確認
・展示台の高さと配置の調整
・照明の明るさと向きの確認
ブース・装飾 施工・撤去 ・搬入出スケジュールの確認
・廃棄物の処理方法の確認
販促・配布物 印刷物 ・会社案内、製品カタログの在庫確保
・アンケート用紙の作成と印刷
・名刺の補充
販促・配布物 デジタル ・説明用スライドや動画の動作確認
・バーコードリーダー(名刺読取)の手配
運営・スタッフ 体制 ・説明員、受付、誘導係のシフト作成
・スタッフ用ユニフォームの手配
・昼食や休憩場所の確保
運営・スタッフ マニュアル ・接客トークスクリプトの作成
・緊急時の連絡網と対応フローの共有

 

企画段階で決定しておくべき基本項目

企画段階では、展示会の骨組みとなる基本事項を確実に決定します。

まず、出展する製品やサービスを絞り込みます。あれもこれもと詰め込みすぎると、何が強みなのかが伝わりづらくなるため、主力製品や新製品に焦点を当てることが賢明です。

また、予算配分についてもこの段階で明確にしておきます。

装飾費、販促費、人件費などの内訳を決め、どの項目に注力するかという優先順位をつけることで、コストオーバーを防ぐことができます。

さらに、社内の協力体制を築くために、営業部門や開発部門からのスタッフ派遣要請も早めに行っておく必要があります。

 

ブース装飾と展示物に関する手配項目

ブース装飾に関しては、デザインだけでなく機能面でのチェックも欠かせません。

例えば、商談席の数は十分か、ストックスペース(バックヤード)の広さは確保できているか、電源の容量は足りているかなどを確認します。

PCやモニターなどのレンタル備品を使用する場合は、必要なスペックやケーブル類の手配漏れがないかもチェックします。

 

展示製品の実機を持ち込む場合は、配送手配や搬入経路の確認、現地でのセットアップ手順の確認も重要です。

また、万が一の故障やトラブルに備えて、予備機や修理キットを用意しておくといったリスク管理も検討します。

 

当日運営に向けた備品とスタッフ体制の準備

会期が近づいてきたら、当日の運営に焦点を当てた準備を行います。

スタッフが統一感を持って接客できるよう、ユニフォームやネームプレート、スタッフ証を人数分用意します。

筆記用具、ホッチキス、バインダー、名刺受け、ゴミ箱、掃除用具といった細かな事務用品も、現場ではないと困るものばかりです。

 

これらをリストアップし、「備品ボックス」としてまとめておくと搬入時にスムーズです。

また、スタッフ教育も重要な準備項目です。

事前に説明会を開き、製品知識の共有はもちろん、立ち振る舞いや声のかけ方、アンケートの取り方などをロールプレイング形式で練習し、チーム全体の士気を高めておきます。

 

展示会の成果を最大化するための重要なポイント

展示会の様子(画像はイメージです)

 

準備万端で当日を迎えても、ただ漫然とブースに立っているだけでは大きな成果は望めません。

展示会は、短期間で数千、数万人の来場者と接点を持つことができる貴重な場です。

そのチャンスを最大限に活かすためには、来場者の心理を理解し、戦略的なアプローチを行う必要があります。

ここでは、他社と差別化し、より多くの質の高いリードを獲得するためのポイントを解説します。

 

ターゲット顧客の関心を引くブースデザインを採用する

ブースデザインは、来場者が最初に目にする「企業の顔」です。

重要なのは、通路を歩く来場者がブース前を通り過ぎるわずか数秒のうちに、ターゲット顧客が一目で「自分に関係がある」と感じられるかどうか。

その瞬間に興味を惹きつけるために、例えば、ブース上部のパラペット(看板)に「〇〇でお困りの方へ」「コストを30%削減する新技術」など来場者のインサイトを突くキャッチコピーと、

具体的なメリット・解決課題を大きく掲示すると、立ち止まってもらえる可能性を高められます。

 

また、近年でも目を引く展示施策として注目されているのが、3Dホログラムのような立体的な映像演出です。

遠目でも視認されやすく、製品の稼働イメージや内部構造などを短時間で直感的に伝えやすいため、来場者の関心を引き、ブース内での会話やデモへの誘導にもつなげやすくなります。

3DCGホログラム(立体的な映像表現)についてはこちら>>

 

来場者の足を止めるための呼び込みと接客トークを磨く

ブース前での呼び込みは、来場者との最初の接点となる重要なアクションです。

無理にカタログを押し付けたり、強引に名刺交換を求めたりすると、かえって敬遠されてしまう可能性もあります。

効果的なのは、来場者の興味を引く「問いかけ」を行うことです。

「現在、〇〇の業務でお困りではありませんか?」や「最新の〇〇事例をご覧になりますか?」といった、相手が「Yes」と答えやすい質問を投げかけることで、自然な会話のきっかけを作りやすくなります。

 

また、ブース内での説明も、一方的な製品アピールではなく、来場者の課題をヒアリングすることに重点を置きます。

相手の話に耳を傾け、課題に寄り添った提案を行うことで、信頼関係を築き、次のステップ(後日の商談など)へと繋げやすくなります。

 

獲得したリードへの迅速なフォローアップ体制を整える

展示会で獲得した名刺(リード)は、時間が経てば経つほど、相手の記憶が薄れ、温度感も下がってしまいます。

そのため、迅速なフォローアップが成約率を大きく左右します。理想的には、お礼メールを当日中、遅くとも翌日には配信できる体制を整えておくことです。

事前にメールの文面を作成し、配信リストの整備手順を決めておくことで、スムーズな対応が可能になります。

 

また、来場者の関心度合い(確度)によってランク分けを行い、確度の高い顧客には営業担当者がすぐに電話でアプローチし、

情報収集段階の顧客にはメルマガで継続的に情報提供を行うなど、適切なナーチャリング(顧客育成)施策を実行することが重要です。

 

展示会準備でよくある失敗と対策

腕でバツを作る人

 

どれほど綿密に準備しても、当日は思わぬ落とし穴が生じることがあるものです。

あらかじめよくある失敗を把握しておけば、予防策を打ちやすくなります。

ここでは、よくある失敗パターンと、それぞれの対策を整理して解説します。

 

目的が曖昧なまま出展してしまうリスク

よくある失敗の一つが、出展すること自体が目的化してしまい、何のために出展するのかが曖昧なまま当日を迎えてしまうケースです。

「とりあえず新製品を並べておけば良いだろう」といった安易な考えでは、スタッフの動きも受動的になり、結果として名刺も集まらず、商談にも繋がらないという事態に陥りやすくなります。

 

こうした「目的の曖昧さ」による成果不足を防ぐためには、企画の初期段階で「KGI(最終目標)」と「KPI(中間目標)」を明確に設定し、

プロジェクトメンバー全員で共有することが必要不可欠です。

目的が「認知拡大」なのか「リード獲得」なのか「既存顧客の深耕」なのかによって、とるべき戦略やブースのデザイン、スタッフの配置も大きく変わってきます。

常に「この施策は目的に合致しているか」を問い続けながら準備を進めることが大切です。

 

コスト管理が甘く予算オーバーになる要因

展示会準備では、追加の発注や修正が重なり、気付かないうちに予算が膨れ上がってしまうことがよくあります。

当初の見積もりには含まれていなかった電気工事費や、備品の追加レンタル費、搬入出の追加料金、スタッフの弁当代や交通費など、細かい経費が積み重なって大きな金額になるのです。

また、こだわりすぎて装飾費が高騰したり、必要以上に高価なノベルティを作成してしまったりすることもあります。

こうした予算オーバーを防ぐためには、予備費(バッファ)をあらかじめ予算全体の10%程度確保しておくことが有効です。

 

また、各費目の上限額を設定し、発注のたびに最新の支出状況を管理シートで更新することで、

リアルタイムに予算の消化状況を把握し、必要に応じてコスト調整を行う姿勢が求められます。

 

まとめ

展示会の準備は、長期にわたる計画的な取り組みと、細部にわたる配慮が求められる一大プロジェクトです。

本記事で紹介した標準的なスケジュールを参考にタスクを消化し、チェックリストを活用して抜け漏れを防ぐことで、成功に向けた条件を整えやすくなります。

そして何より重要なのは、展示会を「単なるイベント」として終わらせず、その後のビジネス拡大につなげるための戦略を持つことです。

周到な準備と万全の体制で展示会を迎え、貴社のビジネスに大きな成果をもたらすことを願っています。

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