TOPICSトピックス/展示会の費用対効果(ROI)とは?計算方法と成果を最大化する設計・運用のポイント

2026.02.12 コラム 展示会・イベント出展

展示会の費用対効果(ROI)とは?計算方法と成果を最大化する設計・運用のポイント

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展示会の費用対効果(ROI)とは、出展にかかった総コストに対して、どれだけの利益を生み出したかを示す指標です。

近年では、名刺の枚数だけでは展示会の成果を説明しきれなくなってきました。

上司や経営層から、「この展示会は、本当にコストに見合う成果が出ているのか」と問われ、

明確な数値で説明する必要に迫られている担当者の方も多いのではないでしょうか。

 

展示会は、正しく設計・運用すれば成果を生み出すマーケティング施策です。

一方で、評価軸が曖昧なまま出展すると、コストだけが残る結果にもなりかねません。

 

本記事では、展示会を「感覚で評価する施策」から「数値で説明できる投資」へ変えるための考え方を整理します。

 

目次
  1. 展示会の費用対効果(ROI)とは?
  2. 展示会の効果測定に必要な数値と指標
  3. 展示会の費用対効果が低くなる原因とは?
  4. 展示会の費用対効果を最大化させる3つのポイント
  5. まとめ

 

展示会の費用対効果(ROI)とは?

展示会の費用対効果(ROI)のイメージ
※画像はイメージ

ROIはビジネスの現場で頻繁に使われる指標ですが、展示会の文脈ではどのように適用されるのでしょうか。

ここでは基本的な定義と、実際に使う計算式について解説します。

 

「投資に対してどれだけ回収できたか」を示す指標

ROI(Return On Investment)は、投資額に対して得られた利益の割合を示す指標です。

展示会では、「出展にかかった総費用」と「展示会経由で生まれた利益」の関係を数値で可視化します。

名刺の枚数やブースの賑わいではなく、事業への貢献度を判断するための基準、それがROIです。

 

展示会におけるROI計算式の活用法

展示会ROIの基本的な計算式は以下の通りです。

 

▶ROI(%)=(展示会経由の利益 ÷ 出展総費用)×100

売上ではなく、原価を差し引いた粗利で考える必要があります。

例)

  • 出展の総費用:100万円
  • 展示会経由の粗利:200万円

この場合、ROIは200%となり、投資回収ができている状態だと判断できます。

 

BtoBビジネスでは、受注までに時間がかかるケースも少なくありません。

将来的なLTV(顧客生涯価値)を含めて評価する場合は、その前提条件を社内で共有しておくことが重要になります。

 

展示会の効果測定に必要な数値と指標

展示会の費用内訳を整理するイメージ
※画像はイメージ

正確な費用対効果を出すためには、コストと成果の両方を漏れなく把握する必要があります。

ここでは、計算の基礎となる費用の内訳と、成果を測るための具体的な指標について見ていきましょう。

 

出展にかかった費用を漏れなく整理する

費用対効果を正しく測るためには、出展総費用の把握が欠かせません。

出展料だけをコストとして扱うと、ROIは実態より高く見えてしまうため、以下のような費用を漏れなく整理することが重要です。

カテゴリ 具体的な費用の例
直接費用 出展小間料、ブース施工費、装飾費、電気・通信工事費
販促費用 パンフレット制作費、ノベルティ代、招待状発送費、Web広告費
人件費 スタッフの稼働費(準備期間含む)、宿泊交通費、コンパニオン費用
その他 運搬費、アンケート集計費、名刺管理ツール利用料
※スマホは横にスクロールしてご覧ください

特に見落とされがちなのが人件費です。

他業務を止めて展示会に関わっている以上、コストとして換算するのが現実的といえるでしょう。

 

成果を測るための具体的指標

次に整理すべきは「成果」の定義です。成果を定義したうえで、それを測定する指標(KPI)を設定します。
展示会では、以下の3段階でKPIを設計すると整理しやすくなります。

指標(KPI) 内容と目的
リード数 獲得した名刺の枚数。認知拡大やリスト作成が目的の場合に重視する。
商談数 具体的な案件として進んだ数。営業パイプラインへの貢献を測る指標。
受注数・額 最終的な契約数と金額。ROI算出に直結する最も重要な成果指標。
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段階的に測定することで、「どこで成果が止まっているか」を把握しやすくなります。

例)

  • 名刺は多いが商談が少ない → ターゲット設定や追客に課題あり
  • 商談は多いが受注しない → 商品力や提案部分に課題あり

 

獲得単価(コスト)による評価方法

ROIは展示会全体の成果を評価する指標に対して、獲得単価とは、展示会への投資額を、各成果指標の件数で割って算出する数値です。

「どれだけ効率よく成果を獲得できたか」、施策の効率を把握するという観点で役立ちます。

 

▶獲得単価 = 投資額 ÷ 各指標の件数

展示会では、目的に応じて以下の指標を使います。

  • リード数(有効名刺枚数)
  • 商談数
  • 受注数

たとえば、出展総費用が100万円、リード500件、商談30件、受注5件の場合。

  • リード獲得単価:約2,000円
  • 商談獲得単価:33,333円
  • 受注獲得単価:200,000円

このように、同じ展示会でも指標によって評価の見え方が変わります。

 

受注までの時間差を踏まえた評価基準を用意する

BtoBビジネスでは、受注までに半年以上かかるケースも珍しくありません。

展示会直後の数値だけで判断すると、効果を過小評価する恐れがあります。

 

短期(~3か月)・中期(~6か月)・長期(~1年)と期間を区切り、

時間の経過とともに数値を更新していく運用をしていくと、現実的な評価につながりやすくなります。

 

展示会の費用対効果が低くなる原因とは?

展示会の費用対効果が低くなる原因のイメージ
※画像はイメージです

計算してみた結果、想定よりもROIが低くなってしまうケースもよくあります。

なぜコストに見合った成果が出ないのでしょうか。

ここでは、多くの企業が陥りがちな失敗パターンを解説します。

 

ターゲットと展示内容のミスマッチ

費用対効果が伸びない原因として多いのが、来場者属性と展示内容のズレです。

  • 決裁者と話したいにもかかわらず、現場担当者向けの説明に偏っている
  • 逆に、認知拡大が目的なのに、専門性が高すぎる展示になっている

誰に何を伝えたいのか。この整理ができていないと、ブースのデザインや展示内容がブレてしまい、印象に残りにくい施策となってしまいます。

 

名刺獲得数がゴールになってしまう

「とりあえず名刺を1000枚集める」といった名刺の獲得数だけを目標にすることも、費用対効果が感じられにくくなる要因の一つです。

名刺の数だけを追うと、無差別にノベルティを配るような運営になり、製品に全く興味のない学生や、単に記念品が欲しかっただけの質の低いリードが大量に集まるケースも見られます。

 

これでは、その後のフォローにかかる営業コストだけが膨らみ、肝心の商談や受注は生まれません。

重要なのは名刺の枚数ではなく、商談につながる名刺かどうか。この視点を持つことが欠かせません。

 

会期後のフォロー体制に不備がある

展示会当日は大量の名刺が集まり大成功に見えても、その後の追客フォローの対応が遅れることで成果を逃しているケースも少なくありません。

展示会で興味を持ってくれた来場者の熱量は、日がたつにつれて急速に冷めていってしまいます。

 

準備の段階から、集めた名刺に対して、「どう優先度をつけ」、「いつまでに」「どうやって追客をするのか」を明確にすることが重要です。

 

展示会の費用対効果を最大化させる3つのポイント

展示会の費用対効果を最大化するイメージ
事前〜当日〜事後の運用を最適化しROIを高めるイメージ

展示会のROIを高めるためには、コストを削るだけでなく、事前準備~会議後の動きまで効率的にアプローチすることが必要不可欠です。

ここでは、「事前」「当日」「事後」の3つのフェーズに分けて、具体的なアクションプランを解説します。

 

事前集客で商談機会を増やす準備をする

展示会の費用対効果を高めるうえで、事前集客は欠かせない要素です。

まず重要なのは、出展目的とターゲットの明確化です。新規リード獲得なのか、商談創出なのかによって、追うべきKPIや訴求内容は変わります。

 

あわせて、既存顧客や見込み客への事前案内、WebサイトやSNSでの告知、来場メリットとなる特典の設計も有効です。
事前に「来場する理由」を作ることで、商談につながりやすい来場者を事前に囲うことができます。

展示会での集客の具体的な進め方については、こちらの記事詳しく解説しています。

▶展示会ブースの集客を成功させる7つのアイデア!事前集客・当日施策・事後フォロー

 

当日のブース運営を仕組み化してリードの質と量を両立する

会期当日は、限られた時間の中で一人でも多くの有望なリードを見極めるために、スタッフの役割分担を明確にし、連携プレーで動くことが重要です。

  • 呼び込み係:通路に立って足を止めてもらう
  • 説明員:ブース内で詳しい製品案内を行う
  • 商談担当:着座して具体的な導入の話を進める

このように役割を分けることで、専門性の高いスタッフが商談に集中できます。

また、名刺交換の際に導入時期や予算感などをヒアリングし、名刺にランク付けをしておくことで、会期後のフォローを効率的にこなすことができます。

 

また、過度な声掛けはかえって来場者の警戒心を高める原因です。

3DCGホログラムのように、展示ブースの通路側に「なんだろう?」と足を止めたくなる展示を仕掛けることで、声掛けをせずブースへの集客効果を高めることができます。

 

見込み客の優先度をつけスピード重視でフォローする

展示会が終わった直後こそが、展示会の成果を決定づける最大の勝負所です。

お礼メールは翌日、遅くとも3営業日以内には送信するのがよいでしょう。

タイミング アクション内容
当日~翌日 ランクA(確度高)の顧客へ、営業担当から個別電話とお礼メール。
3日以内 全員へ一斉お礼メール配信。資料ダウンロードURLなどを案内。
1週間後 メール開封者やリンククリック者に対して、架電や次回セミナー案内。
※スマホは横にスクロールしてご覧ください

顧客の温度感に合わせて優先順位をつけ、スピード感を持ってアプローチすることで成約率向上の鍵。

また、すぐに商談にならなくても、メルマガなどで継続的に情報提供を行うことで、将来的な案件化を狙う「リードナーチャリング(顧客育成)」の仕組みも整えておくのがおすすめです。

 

まとめ

展示会の費用対効果を高めるためには、正しいROIの計算式を理解した上で、獲得単価の視点も持ち評価していくことが重要です。

本記事の要点

  • ROIは「利益÷費用×100」で算出し、費用には人件費も含める
  • 獲得単価は「投資額 ÷ 各指標の件数」(名刺獲得数、商談数、受注数)
  • 名刺の枚数だけでなく、商談数や受注額を重視した目標設定を行う
  • 事前のアポイント、当日の役割分担、即日のフォローで成果を最大化する

展示会は単発的なイベント施策ではなく、利益を生み出すための「投資」です。

今回紹介したステップを参考に、まずは次回の出展計画で、具体的な数値目標を設定することから始めてみてはいかがでしょうか。

 

株式会社ニシカワでは、展示会ブースの企画、販促物制作、集客施策まで一貫して支援を行っています。

「初めてで何から手をつければいいか分からない」「予算内で効果的な展示を行いたい」といった、具体的な形になる前の悩みも大歓迎です。

お客様と同じ目線に立ち、最高の出展プランを一緒に作り上げていければ幸いです。

まずは、今の不安や理想を私たちにお聞かせください。

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